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イーグル
アウベルクラフトを始めるきっかけになったのが、このイーグルです。まだこんな会社を始めようなどとは夢にも思わないころでした。子どものころから外で遊ぶのが大好きだったし、オートキャンプがまだ流行る前から、キャンプは大好きでした。子どもが幼稚園くらいになると、いっしょにキャンプに出かけることが楽しくて仕方がなかったですね。
で、だんだんオートキャンプブームになり、どこのキャンプ場に行ってもすごい人で、どうも落ち着かない気分でいっぱいでした。それに雨男なのか、行くたびに大雨で大変でした。雨は嫌いではないですが、家族が雨をいやがるのでなんとか雨の日でも快適にしたい。そういう想いがとても強かったのです。
その頃、アウベルクラフトの前身の会社である東光繊維工業という繊維会社の中で、縫製部門を立ち上げていました。その中で産業用のテントも手がけていました。そこには材料になる生地とかミシンとかがあるので、自分のタープを自分で作ろうと思ったのです。雨の日でも車と一体化させて快適なスペースを作る、と同時に混み合ったキャンプ場でもプライバシーを保て落ち着ける空間を! それがこのイーグルの発想の原点だったのです。
試作品は今から思うととても不細工なものでしたが、それでも実際に使ってみると意外に使えることがわかったのです。ひょっとしてこれを売り出せばいけるかもしれない……。売りだそう! 兄と二人で決断したわけです。それからは燃えました! 来る日も来る日も改良のためのテストや材料の調達の方法、そしてこれを売るためにはどうしたらいいのか。実際に市場調査にも出かけました。猛烈な毎日でした。
このイーグルは一見してみると、細長いタープを台形に折っただけのように見えますが、細かい裁断が行われています。例えば天井にポールを突き上げるので天井部分がシワができます。このシワが雨をためる原因になるので、シワをとるために、車側にとても細かい立体裁断をしています。最後は数ミリ単位
まで絞り込みました。とても微妙なんですね。
また明かり取りの窓、これは防炎処理のビニールを使っていますが、この縫製でも雨がすんなり流れるように重なりを工夫しています。また少しでも軽くて丈夫なものにするために、生地は細く強力な糸を使ったものを作らせました。このために福井県の工場にも何度もでかけました。
ARFシステムの構想は割と早くから浮かんだのですが、これを固定するために使うバネをどうするか、これもまた初めてのことでしたから、苦労しました。第一回目のロットはバネの強度が弱すぎて、すべて廃棄処分……。アルミの金具を磨くための機械も作ってもらいました。ともかくすべてが初めてでしたから、大変というより、夢中でした。
実用新案の申請についてはこれも初めてのことです。名古屋の特許事務所に出向いて、この商品の良さを説明しました。とても良い商品だと言われ兄と一緒に興奮したのを今でも覚えています。一つひとつのことがとても楽しくもありました。
その後改良に改良を加え、今の形ができました。もう10年近くなりますが、未だに新鮮なデザインだと思っています。この形は世界でも唯一もものだと思います。決して流行とかではなくて、本当に良い物を丁寧につくる。この姿勢はこれからも貫いて行こうと思っています。
申しわけありません。このイーグルは販売を終了いたしました。 |