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ピンボールゲームキット
このピンボールゲームキットを作ったきっかけが、今から17年ほど前にある雑誌で「コリントゲーム」の写真を見たのが始まりだった。もちろん実物なんてみたことはない。しかし、とても気になる存在だった。いつしかその本はどこかになくなってしまったが、ずっとその写真の映像が頭にあった。それもぼんやりとであるが……。
それから1年程たったある日、そのコリントゲームを突然作りたいと思い始めた。幼稚園に入った息子と一緒に作って、これで遊んだらさぞかし喜ぶんじゃあないかと思ったからだ。だいたいの完成図をマンガに書いて、ホームセンターに材料を買いに出かけた。たしか昔自分が子どもの頃にも、こんなゲームを作ったのを思い出したが、せっかくならお父さんが作るとこんなに凄いんだぞーってのを作りたかった。
板を削って、回りのガード板を張り、色を塗って最後に釘をトントンと打つ。真鍮の釘がピカピカ光ってスッゲーかっこいいじゃん! 仕上げに点数の文字を貼り付けた。なかなかいいね〜。……と結局最後まで親父一人で完成させてしまった。ともかく息子はすぐにこれで遊びたがった。しかし肝心のボールが手に入らない。仕方がないので近くのパチンコ屋さんに出かけた。
パチンコなんてもう10年以上行っていない。大当たりとかなったら何をどうしていいのかもさっぱり分からないわけで……。なんて余分な心配は必要ないからと、少し買ってその一部をポケットに、残りはさっさと終わらせて家に帰ろう。……と思った瞬間、ファンファーレと共に玉がどんどん出だした。えー?? 何がどうしたわけ? あれあれと思ったらあっと言う間に、箱がいっぱいになった。
「お客さん、この台はこれでおしまいです」「???」なんでと思ったが、とにかく両替して6,000円程の小遣いがあっという間にできてしまった。ははは、こんな話だれも信じないかもしれないなー。なんて思いながらそそくさと家に帰った。(これホントの話)
さて、このコリントゲームであるが、その後息子はとても気に入ったのか、真剣になっていつも遊ぶようになった。最初はなかなか入らなかったが、徐々に腕をあげて、少々のことでは入らない高得点の場所でさえ簡単に入れるようになった。まさに驚きである。大人の僕でさえ勝てないわけだ。恐るべし、子どものパワー。
その後アウトドアグッズだけでなく、いろいろな手作りキットを手掛けるようになって、このコリントゲーム(ピンボールゲーム)もキットに加えることにした。そしてキット化をする際にいろいろ調べてみると実際にはとても大きな物(高さ約1メートル)もあることが分かった。そもそも1910年(今から90年も前)アメリカのデトロイトで生まれその後日本に入ってきた。
薬品メーカーの「小林脳行」という会社が工夫を加え、「小林」を音読みにしてもじった「コリントゲーム」という商品名で発売し、昭和初期に流行したのだ。大型の物は大通りの遊技にも使われていたとのことだ。だからこのキットをお年寄りに見せると、懐かしい懐かしいととても喜んでくれる。しみじみとボールを打つのが印象的だ。
さて、アウベルクラフトからキット化したこのピンボールゲームの玉であるが……。あえてパチンコ用の物は使っていない。パチンコ玉よりグレードが何倍も高いのである。耐久性と精度の高い物だ。そして堅くて比重が高いので跳ね方が独特なのだ。そして何よりその光りがすばらしい!
いろんな子どもたちにこのゲームで遊ばせたが、みんな真剣な顔をしてやっていた。それもずっと……。バーチャルではない、自分の力のコントロールだけでボールを狙いの所に動かす微妙な感覚。これこそがこのゲームの魅力なのだ。テレビゲームに夢中になっている子どもたちに、ぜひこんな面白い遊びがあるのを知ってもらいたい!
お部屋のインテリアにもぜひどうぞ。
ピンボールゲームキット
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