スモークキット
燻製作りってこんなにたいへん!?
この段ボール製のスモークキットは約13年(1994年)ほど前に、日本で初めてキットとして販売された段ボール製スモーカーです。当時私たち兄弟は燻製作りに懲り始めていました。段ボールで燻製ができるということは本で知っていました。そこでスーパーで段ボールをもらって来て(意外に手頃なのがない)、木の棒、Sフックの代わりにゼムクリップをホームセンターで買い、スモークチップを釣り道具屋で手にいれました。そうそうとか言って豆炭もまたホームセンターへ。
なんだかんだと汗だくで材料をそろえ、カッターナイフやらガムテープで完成させたスモーカー。半日がかりでした。初めての燻製は「いか燻」と「ビーフジャーキー」に挑戦!その材料を買いにまたスーパーへ出かけました。(スパイスもいるよなー)安上がりにできると思った段ボールスモーカー。実はほんの少ししか使わない材料も余分に買うことになり、えらく高いものについてしまったのです。味は満足いくものだったので良かったのですが、こんなに大変ならきっとみんな面倒でやらないだろうなーと思ったのです。
スモークキットの誕生
次の日に兄にこの話をしたら、実は兄も同じように苦労をして燻製作りをしていたことを知りました。「おまえもか!?」その後話は盛り上がり「じゃあキットにしたらみんな喜ぶよな」そのアイデアがどちらともなくどんどん出てきました。そして兄はたったの5分で今の形の原型を頭に浮かべたのです。そして生まれたのが「スモークキット」(¥1,800スモークウッドが1本のキット)。まさにアウベルクラフトが手作りキットを始めるきかけになった商品でした。このキットはアウトドア雑誌「ビーパル」で発表と同時に飛ぶように売れました。イベントでも飛ぶように売れたのです。これほど燻製をやりたい人がいたとは……。
しかし実はこのキット、一カ所だけ設計ミスがあったのです。段ボールの厚み分、底の部分にある、組立用のスリットの位置が間違って外側にずれたのです。これが分かったのが、すでに金型ができあがった後でした。しかし、実にこれが旨い具合に機能しているのです。少しだけ、足が外に広がっているので、安定感が増しています。結局ここはそのままにする事にしたのです。
話はこれだけではありません。あるメーカーがその翌年殆ど同じような形でスモーカーを発売しました。(つまりコピー商品ってこと)それは私たちも出展していたあるアウトドアのイベントで販売されてたのです。その実物を手に入れてみると、まさに「その部分」も同じように「ずれている」ではありませんか。(兄、顔がひきつる……)これは後でわかりましたが、その会社のある営業マンが「コピーした」と言っていたのをちゃんと聞いた人が何人も……。(ホントに許せない話ですよね。)
これからもずっと
それはさておき、アウベルクラフトのスモーカーの遊び心は、取っ手の部分のくり抜きが、魚の形になっていることです。(よく見ると分かってもらえると思いますが、意外と気が付かない人もいるんですよ。)その後も遊び心はとどまることはなく、少しづつ改良や新しいバージョンを出していきました。段ボールで冷燻まで作るキットはもちろんアウベルクラフトのみです。(これはビーパル誌でも話題になりました。)
さて、このロングセラーのスモークキットですが、本当のたくさんの方たちに使っていただいています。おそらく1万セット以上は使っていただいているでしょう。もう何年も使っているよという方、毎週のようにハム作りをして、親戚中
ができるのを待っていますという方、このキットで作ったスモークチーズをチーズ嫌いな子どもが食べてくれたのでと言って喜んでくれた方、本当に多くの方に喜んでいただき嬉しく思います。
これからも多くの人にこのキットで燻製作りを楽しんでもらいたいと心から祈っています。
そしてあなたがこのキットを手に入れたら、「例の部分」、ぜひご覧下さいね!
スモークキット